地域にエール!

手作り総菜は“ばぁ~ば”にお任せ!

  • 広島県 JAひろしま佐伯中央地域 ばぁ~ばのキッチン(広島県廿日市市)
  • 2025年6月

手作り総菜は“ばぁ~ば”にお任せ!

JAの産直施設で、女性部有志の総菜コーナーが大好評。
食材と手作りにこだわった家庭の味が、地域で喜ばれています。

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 JAひろしまの産直ふれあい市場「よりん菜」。その店内の一角には、女性部部員が運営する総菜コーナーがあります。
 その名も「ばぁ~ばのキッチン」です。売り場と調理室を分ける壁はガラス張りで、調理する様子をみながら買い物を楽しめます。
「ここで作っているから安心できるし、できたてを食べられるのもうれしい」
「とくに、角寿司はおいしいね。珍しいから、わざわざ買いに来るんです」
 顧客にも大好評。おいしさの秘密は、できるだけ、よりん菜にある地元産の食材を使い、手作りにこだわっていることです。
「ポテトサラダは、ジャガイモを蒸すところから。お弁当のおかずも全部手作りです。たいへんだけど、そうじゃないと、やる意味がない」
 代表の向畑節子さんは、胸を張ります。

客層に合ったメニューと味を

 ばぁ~ばのキッチンは、令和二年四月に誕生。よりん菜が開店するさいに「総菜を女性部に任せたい」と、JAから依頼が来たことがきっかけでした。女性部で有志を募り、総菜部を結成。視察を重ねて準備に取り組みました。
「ここは高齢者が多い地域。また、食に関心のあるお客さんも集まります。そうした客層を考え、どういうメニューがええか、どんな味がええのか、みんなで作って、味見をしながら考えました」
 当初からのメンバーであり、元JA職員の沖野博子さんは、振り返ります。
 味以外にも、できるだけ短時間で調理でき、それでいてしっかり火を通せるメニューであることがだいじ。さらには、だれが作っても同じ味に仕上がるよう、レシピづくりにも苦労しました。
 そのかいもあり、五年たった今では多くの常連客に愛されています。なかでも目玉として商品化した郷土料理の角寿司は、よりん菜の看板商品になりました。

「ここで働くことで若返る」
「みんなといろんなことを話せるのも楽しいしね」
「自分で自由に使えるお金ができるのもありがたい」
 働くメンバーにとっても、ばぁ~ばのキッチンは、なくてはならない存在になっているようです。
「高齢化が進んでますが、がんばって続けていきたい。ぜひ若い人にも入ってもらって、新しいメニューをいっしょに考えてほしいですね」
 向畑さんをはじめメンバーは、手作りの味を受け継ぐ、〝未来のばぁ~ば〟の参加を心待ちにしています。

文=茂島信一 写真=前田博史

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