あなたが主役!
黒豆とうふ
- 岡山県 JA晴れの国岡山 女性部勝英地区(岡山県美作市)
- 2025年12月

楽しい雰囲気が隠し味に!
黒豆とうふ
地域の特産・黒ダイズ『作州黒』を使ったちょっと特別な豆腐です。
黒ダイズならではの甘さがありうまみがギュッと凝縮しています。

中国山地の山々に囲まれた岡山県美作市で、特産品を販売する「ふるさと旬味 あいだ館」。この産直施設で野菜や果物とともに人気を呼んでいるのが、JA晴れの国岡山女性部勝英地区英田支部「はればれ加工部」が作る加工品です。
なかでも人気なのが〝手づくり豆腐〟。地域でとれたダイズだけを使い、昔ながらの手動の機械と手仕事で、ゆっくり作りあげる豆腐です。

「おいしさが違う」
「マメの味がしっかりする」
大好評で、十一時の販売開始三十分前から常連客が並び始めて、一日限定五十四丁があっという間に完売します。
そんなはればれ加工部が、JAのイベントなどで年に数回、特別に作るのが特産の黒ダイズ『作州黒』を使った「黒豆とうふ」です。
美作市を含む県北東部は、全国有数の黒ダイズの産地。市内だけでも、栽培面積は六十四ヘクタールになります。しかも粒が大きく、甘みやうまみが強いのが特徴。『作州黒』という呼び名で、ブランド化もしています。

もっちりとして食べごたえあり
一方で栽培は難しく、価格も白ダイズの三倍ほどするため、なかなか豆腐の材料には使えないそう。「でもね、味は格別なのよ」と、はればれ加工部代表の篠山紋子さん(70)は教えてくれました。
「ふつうの豆腐と食べ比べたら、すぐにわかると思います。〝黒豆とうふ〟は、甘さを感じるのよ。粘りけもあって、もっちりとしていて、食べごたえがあります」

当地の女性部が豆腐作りを始めたのは、昭和六十一年のこと。JA合併や組織再編などを経て、現在まで〝活動のたすき〟をつなげてきました。しかし豆腐作りは、気温や材料の品質の影響を受けやすく、今も試行錯誤の連続だと篠山さんは言います。
「今日の豆腐はええで! と思っても、できあがりを見たら表面がでこぼこ。がっかりすることもしょっちゅう。だからこそ、きれいな豆腐ができた日は、みんなで大喜びするんです」
成功も失敗も共有してきたメンバーは、チームワークも抜群。加工場には、いつも笑い声が絶えません。
「ここへ来て、みんなとしゃべるのが生きがい」
「さて、何歳まで作ろうか」
「どんだけ物忘れをするようになっても、豆腐の作り方だけは覚えちょるな」
大笑いする〝平均年齢七十ウン歳〟の愉快な仲間たち。こんな楽しい雰囲気も、豆腐のおいしさを支えるたいせつな〝隠し味〟のようです。
「黒豆とうふ」ができるまで
材料
- 黒ダイズ
- 白ダイズ
- ニガリ
- 消泡剤

❶ダイズを浸してもどし、すり機に入れてつぶす。

❷ 大鍋に入れ、水と消泡剤を加えて煮る。

❸ 布でこしてニガリを加えて湯煎する。

❹ さらしを敷いた容器に入れ、重しをして固める。
〈ざる豆腐は家庭でも作れます〉

ダイズ200gで「ざる豆腐」1.5丁ができる。
水につけたダイズ200g、水1.2Lをミキサーにかける。
その呉汁を煮て搾り、できた豆乳にニガリ少量を加える。
湯煎して固まるのを待ち、ざるに入れて重しをする。

きれいな豆腐が
できた日は
みんな大喜び
文=茂島信一 写真=前田博史





