地域にエール!

トレーニングファーム

  • 長崎県 JAながさき西海( 長崎県平戸市)
  • 2026年2月

産地の未来を育てる

トレーニングファーム

農家の高齢化が進むなか、地域を挙げて新規就農者の育成をしています。
JAながさき西海の〝すてきな取り組み〟を紹介します。

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 JAながさき西海の「トレーニングファーム」は、令和四年に始まった新規就農者の研修制度です。就農希望者にたいし、知識と技術を学ぶ場を提供しています。
 研修期間は、四月からの一年間。月に一度のペースで座学をしつつ、農家で研修して実技を学んでいきます。座学の内容も充実しており、農業の基礎知識から、青色申告、スマート農業まで、現代の農家に必要な知識を幅広く学ぶことができます。
 これまで十一人の卒業生を送り出しており、令和七年度は三人が学んでいます。その一人、黄文裕さん(57)は台湾出身。平成十八年に来日し、東京のIT企業で働いていましたが、農業体験で訪れた平戸市のことが気に入り、移住と就農を決意。トレーニングファームの門をたたきました。
 現在は、イチゴ農家の橋本蜜昭さん(65)の圃場で研修に励んでいます。

「毎日覚えることがたくさんあって、たいへん。でも、このトレーニングファームはすごくいいと思う」
 と、黄さんは続けます。
「座学で学んだあと、農家さんの圃場で実際にやることで、なぜそれをやるのかがよくわかります。すべての作業に意味がある。すべては、いいイチゴを作るため。今日勉強したことを忘れないよう、帰ったらメモしています」

自治体と連携 きめ細かい対話

 そんな黄さんが「師匠」と呼ぶ橋本さんは、これまでに二人の研修生を受け入れてきました。
「平戸のイチゴ農家は、昔と比べると半減。やる気がある人を受け入れ、育てていくことが産地を守ることにつながる。そう思って知っていることはすべて教えています」
 ぜったいに成功してほしいから、黄さんが独立したあとも支援を続けていきたい、と話す橋本さん。
「わからないことがあったら、すぐ駆けつけます」
 その言葉に、黄さんもにっこり笑います。身近に助けてくれる人がいることも、このトレーニングファームの大きな魅力のようです。

 産地にも新たな風が吹いています。JAながさき西海営農指導課の丸田匠さんが話します。
「トレーニングファームを卒業し就農してくれることで、産地の若返りも進んでいます。なかには、部会の副部会長になって、盛り上げてくれている卒業生もいます」
 トレーニングファームを担当するJA営農振興課の安部将利さんは、こう話してくれました。
「研修生の多くはIターンやUターン。移住を伴うので自治体との連携も、たいせつにしています。もう一つのポイントは、研修生や受け入れ農家とのきめ細かい対話、コミュニケーションをとり続けること。これからも、一人一人に焦点を当てたサポートをしていきたいです」

文=茂島信一 写真=馬場敬子

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