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油麩丼

  • 宮城県 JAみやぎ登米女性部(宮城県登米市)
  • 2026年1月

各家庭の好みで食べ継がれてきた

油麩丼

地域の台所に、欠かせない存在の油麩。さまざまな料理に使われています。
なかでも卵でとじた油麩丼は大人気。早くて便利な〝家庭の味〟です。

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 宮城県北部の登米市が発祥とされる「油麩」。明治末期に考案され、豆腐や油揚げの代わりに盆の精進料理に使われるようになりました。生麩や焼き麩と同じグルテン加工品ですが、油で揚げているため風味とコクがあり、しかも煮くずれの心配がありません。

「みそ汁や肉ジャガにも入れます。夏のそうめんや、冬の〝はっと汁〟にも欠かせない。保存が利くから、地域では台所にかならずあります」
 JAみやぎ登米女性部部長の佐藤孝子さん(65)が話します。そんな万能食材の油麩の代表的な料理が「油麩丼」。カツ丼の要領で、カツの代わりに油麩を卵でとじた逸品は、あの「B-1グランプリ」に登場したことで全国区になりました。市内の飲食店でも食べられますが、やはり基本は、〝家庭の味〟です。
「忙しいときでも、パパッと作れるのがいいのよね。お母さんたちは助かってます!」
 と、女性部メンバーは笑顔を見せます。長ネギの代わりにタマネギを使ったり、紅ショウガでなくミツバ、のりをのせたり、各家庭の好みで食べ継がれてきました。

若い人たちに伝えていきたい

「自分たちで作った農産物を食べてもらいたい。そして、次世代に伝統的な食べ方を伝えていきたいです」
 地域の食文化への思いを語る佐藤さん。油麩丼にかぎらず、女性部では料理をとおしての普及活動をしています。JA主催「あぐりかるちゃー体験学習」では、市内の児童を対象に、地元産野菜を使った弁当作りをしました。

 また、毎年秋に開催される「JAアグリフェスタ」では、はっと汁を提供するのも女性部の役目です。小麦粉の生地を薄く伸ばした〝はっと〟とともに煮こむ具材は、長ネギやゴボウにキノコ類、なにより油麩が欠かせません。この女性部特製「油麩入りはっと汁」を目当てに、フェスタには多くの人が訪れています。
「油麩料理は、ふるさとの味。油麩丼はもちろん、精進料理や、はっと汁など昔ながらの食べ方を、若い人たちに伝える機会をもっと増やしていきたいですね」
 そう話す佐藤さんはじめ女性部メンバーは、新しいメニューにも挑戦したい、と意欲的です。
 油麩はベジタリアンや、マクロビオティック(穀物や野菜を中心とした食生活)の点からも注目され、スイーツや洋食レシピも続々と開発されています。
 油麩の持つ可能性を、地域で広げていく女性部の活動に今後も期待大です。

「油麩丼」の作り方

材料

  • 油麩  2本
  • 長ネギ  2本
  • 卵  4個
  • だし汁  400mL
  • 砂糖  大さじ1
  • しょうゆ  大さじ4
  • みりん  大さじ4
  • 酒  大さじ4
  • ご飯  4膳分
  • 紅ショウガ  適量

❶ 油麩は厚さ1cmの輪切り、長ネギは5mmの斜め切りにする。

❷ だし汁を中火で沸騰させ、砂糖、しょうゆ、みりん、酒を加える。フライパンに注ぎ、①の長ネギを入れる(青い部分を少し残す)。

❸ ①の油麩を入れて、上下を返しながら、煮汁をよくしみこませる。

❹ ひと煮たちしたら、長ネギの青い部分をちらす。卵を溶いて回し入れ、ふたをして蒸らし、半熟に。ご飯に盛りつけ、紅ショウガをのせる。

もはや
ソウルフード
的な存在

文/井上宏美 写真/鈴木加寿彦

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