地域にエール!
ボッチャの輪を広げていきます
- 和歌山県 JAわかやま女性会( 和歌山県)
- 2026年3月

夢は“ボッチャ甲子園”の開催
ボッチャの輪を広げていきます
JAわかやま女性会は、だれもが楽しめるユニバーサルスポーツ「ボッチャ」に取り組んでいます。
県選手権大会の模様と、その魅力に迫ります。

晩秋とはいえ、汗ばむ陽気が続く和歌山県和歌山市。市内の大型ホールでは、JAわかやま女性会による第一回「ボッチャ県選手権大会」が開かれていました。
ボッチャとは、幼児から高齢者、障がい者までだれもが楽しめるスポーツ。一九八〇年代にヨーロッパで誕生し、八八年のソウル大会からパラリンピック正式種目へ。日本には九六年に伝わり、各地で普及が進んでいます。
女性会では、二〇二二年秋からボッチャを取り入れてきました。
「マスク着用で競技ができ、高齢者も参加しやすいなど、コロナ禍で安全に取り組める活動として、旧JAありだ女性会の発案で始まりました」
そう話すのは、JAわかやま女性会副会長の堀川政代さん(68)です。

JAわかやまは、二五年春に県内のJAが合併。八つの地域本部(わかやま、ながみね、紀の里、紀北、ありだ、紀州、紀南、みくまの)があります。
「ほぼすべての地域でボッチャをしています。二十人の小規模な地域から、二百五十人を超える地域まで、さまざま。六十~七十代の会員が中心です」
と、堀川さん。JAはボッチャの普及と会員交流のために、大会の実施を決定。各地域から四チーム、計三十二チームが出場しています。

ルールは簡単でも頭を使うスポーツ
「初めてのボッチャ県大会です。みなさん優勝をめざして、がんばりましょう!」
JAわかやま女性会会長の上岡万起子さん(64)の挨拶が終わると、場内のコートで熱戦の幕が上がります。
さっそくコート中央の審判の下に、両チーム各三人の出場選手が集合。じゃんけんで勝ったチームは、まず先攻か後攻かを選びます。先攻は赤ボール、後攻は青ボールです。球数は各チーム六個、一選手に二個ずつ。先攻が白のジャックボール(目標球)を、コート中央付近へ投球して試合がスタートします。

競うのは、赤・青のボールを六球ずつ投げて、いかにジャックボールに近づけるか。両チームとも投げ終え、ジャックボールにもっとも近いチームが勝ち点を取ります。一試合につき、二または四エンドを実施。一チームは三~四人で、エンドの間には選手交代をすることも可能です。

「ルールは簡単ですが、頭を使うスポーツです。みんなで相手チームのボールを遠くへ押し出すなど、チームワークがだいじ。団結力のある女性会に向いていますね」
上岡さんは話します。試合を終えたチームにボッチャの魅力を聞くと、「投球まで座れて楽でええ」「チームで盛り上がれることやね」と、笑顔で答えてくれました。

異なるルールを統一・簡略化
ふだんのボッチャ活動は、審判や記録係を女性会とJAの運営事務局が務めています。活動当初は、勝負に熱くなった選手から、試合判定に異議が出ることもあったそう。
「地域ごとにルールが少しずつ違っていたため『ルールと違うよ』と、声が飛ぶこともありました」(堀川さん)
そこで女性会と事務局は、協議のうえで、ルールを統一・簡略化した『ボッチャルールブックJAわかやま女性会バージョン』を作成。おかげで審判の負担軽減につながっていると、堀川さんは話します。
「だれもが気軽に参加しやすい活動にするために、工夫を凝らしています」

さて会場では、ついに優勝決定戦へ。勝ち上がったのは、紀州地域本部「三百瀬千鳥」と、紀の里地域本部「紀の里A」です。紀の里Aの好投があったものの、三百瀬千鳥のさえた投球コントロールが決まり、第一回大会の栄冠を勝ち取りました。
「全員がご近所さん。もともと結束が強いのが勝因かな」
と喜ぶ、三百瀬千鳥チーム。
表彰式では、優勝および上位チームに、会場から大きな拍手が送られました。


会場を後にする女性会会員を見送りながら、女性会では心新たに決意しています。
「これからも参加して楽しいと思える活動を展開していきたい。全国大会“ボッチャ甲子園”の開催を目標に、ボッチャの輪を広げていきます」
文=森 ゆきこ 写真=前田博史





