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かてめし

  • 神奈川県 JAあつぎ玉川地区女性部(神奈川県厚木市)
  • 2026年6月

具材をたっぷり混ぜこんだ

かてめし

祭りや農作業の合間に振る舞われた「かてめし」。
栄養バランスがとれた郷土自慢の味です。

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 神奈川県の中央部、丹沢山系の豊かな緑に恵まれた、厚木市玉川地区に古くから伝わる郷土料理が「かてめし」です。
 かてめしは、ご飯に煮つけた野菜や具を混ぜ合わせた料理のことです。農事の〝糧〟として、また、かさ増しに野菜などの〝糧〟を混ぜたことから、その名が付いたとも言われています。

「祭りや法事など人が集まるときには、今でもこしらえる郷土料理です。嫁に来て、まずお姑さんに仕込まれたのがかてめしだったわ」
 そう笑顔で話してくれたのは、JAあつぎ玉川地区女性部部長会の部会長、久﨑光子さん(74)です。久﨑家のかてめしは、一度に二十~三十人分は作り、一人に一皿ずつ盛りつけをして、もてなしていたそうです。
「でんぶ、のりで飾りつけしてね。昔から〝おもてなし料理〟として作ってきました」

 一方、農家で生まれ育ったメンバーからは、幼い頃、田植えや収穫のさい、作業後にみんなで食べたという思い出も聞かれました。
 もてなし料理であり、農事を支えた、かてめし。その具材は旬の野菜や油揚げ、そして魚のすり身で作る〝さつま揚げ〟です。
「ニンジン、ゴボウ、インゲンなど野菜をたっぷり入れます。練り物でタンパク質も加え、栄養バランスがいいの。煮たかんぴょうを入れても、おいしいね」と、久﨑さん。

玉川の文化として郷土料理をつなぐ

 具を細かく刻んで煮こみ、炊いた米に混ぜこみます。メンバーは〝ちゃん付け〟で呼び合うほどの仲。連携よく、一時間半ほどで完成しました。
「おおぜいをもてなす料理だからこそ、手早く作れることもだいじなの」と、久﨑さん。
 部長会では、さまざまな活動にも取り組んでいます。その一つが、玉川支所で十年にわたり続けてきた地域交流活動「集い処」です。
「かてめし、草餅、おはぎなど家庭で作っている味を、地域の人に振る舞っています。『懐かしい味ね』『おいしかった』と毎回、好評です。隔月開催ですが、楽しみにしてくれている人は多いの」
 子どもたちの食育活動をしたり、敬老の日に高齢者に手製のフラワーアレンジメントを届けたりもしています。今後は、玉川地区の郷土料理の会(春夏秋冬会)を定期的に開催していく予定、と久﨑さんは話します。
「玉川の文化として郷土料理をつないでいきたい。みんなの顔がわかる、小さな地区ならではの活動に取り組み、地域を盛り上げていきます」

「かてめし」の作り方

材料(4人分)

  • 米 2合
  • ニンジン 1本
  • ゴボウ 小 1/2本
  • 干しシイタケ(水でもどす) 20g
  • レンコン 50g
  • インゲン 2〜3本
  • 油揚げ 1枚
  • さつま揚げ 3枚
  • 卵 3個
  • 塩・酢

A

  • だし汁 100mL
  • 砂糖 大さじ4
  • しょうゆ 大さじ4
  • 酒 少々

〈B

  • 砂糖 大さじ4
  • 酢 大さじ4

※飾り用に、でんぶ、刻みのりなどを用意する。

❶ 米をふつうに炊く。ニンジンは千切り、ゴボウはささがきにして水につけ、あく抜きする。干しシイタケは薄切りにする。油揚げ、さつま揚げは短冊切りにする。

❷ レンコンは薄いいちょう切りにし、酢を加えた湯でゆでる。インゲンは塩ゆでして斜めに細く切る。卵を溶いて薄く焼き、細切りにして錦糸卵を作る。

❸ 鍋に①の具材を入れて、Aの調味料で煮る。

❹ 米が炊きあがったら、酢をまぶした飯台に移し、Bを加える。そこに汁けを切った③を加え、混ぜ合わせる。あら熱が取れたら皿に盛りつけ、レンコン、インゲン、錦糸卵、でんぶ、刻みのりで飾る。

簡単に作れて
おいしいのよ

文=森 ゆきこ 写真=研壁秀俊

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