あなたが主役!
赤漬け
- 秋田県 JA秋田やまもと グランママシスターズ(秋田県三種町、八峰町)
- 2026年8月

鮮やかな色合い 爽やかな味わい
赤漬け
秋田県北部で食べられてきた郷土の味。
盆に欠かせない一品は農家のお母さんが守り続け
今では若い女性に受け継がれています。

赤漬けは、秋田県北部地域で食べ継がれてきた伝統料理。炊きあげたもち米に甘酢と塩でもんだ赤ジソを混ぜ、漬け物のように重しをのせて作ります。赤ジソの鮮やかな色と香り、酢飯の爽やかな味わいは暑い季節でも食べやすく、今でも盆の膳料理に欠かせない一品として親しまれています。
「子どもの頃から、家族が大きなたるに仕込むのを見てきました。赤漬けが食卓に並ぶと『ああ、お盆が来た』って思いましたね」
懐かしそうに話すのは、JA秋田やまもとが任命する「グランママシスターズ」会長の及位由美子さん(73)。伝統料理作りの達人として、地域の小・中学校や教育機関で調理実習の講師をするなど、JAが推進するスローフード運動の伝道役として活動しています。
グランママは、伝統料理の継承と啓蒙を目的に、平成十三年に誕生。管内五地域(八森、峰浜、山本、八竜、琴丘)から推薦された五人の料理名人が初代メンバーとなり、十七年までに計二十五人のグランママが生まれました。
各人が食の達人ですが「それでも、何度も作りながら勉強した」と話すのは、副会長の福田八重子さん(84)です。伝統料理の技術継承へ真剣に向き合い、研鑽を重ねてきました。

新メンバー加入でさらにパワーアップ
現在は高齢化などにより、四人になったグランママ。しかし令和六年、JAが「食農サポーター」制度を創設。研修を受けた八人の女性が共に活動しながら、伝統料理作りの技と知識の習得に取り組むようになりました。
そんなグランママの代表的な料理が、赤漬け。そのままでも美味ですが、塩もみキュウリやミョウガの赤ジソ漬けなどを添え、見栄えや味わいも工夫しています。


食べ方はさまざま。「砂糖をかけるとおいしい」「しょうゆ派の人もいるの」「昔は一週間も漬けたのを食べてたわ」など、体験談や思い出話が次々に飛び出します。食農サポーターの工藤聖美さん(48)は、郷土料理にたいする意識の変化を感じている一人です。
「手作りは難しくないことに気づき、まずはやってみようと思うようになりました」
及位さんも期待を寄せます。
「食農サポーターといっても、やることはグランママと同じ。変わらない味を覚えていってほしいですね」
フレッシュなメンバーが加わったことで、グランママシスターズもさらにパワーアップしています。

「赤漬け」の作り方

材料(20人分)
- もち米 5合
- 赤ジソの葉 200g
- 塩・酢 各適量
- 〈A〉
酢 50mL
砂糖 大さじ2
塩 少々
※もち米は炊く10分前に洗って浸水させ、うるち米5合と同じ水分量で炊く。

❶ 赤ジソの葉は洗って塩もみし、黒い汁が出なくなるまで絞る。酢を加え、きれいな赤色になるまでもむ。

❷ 炊きあがったもち米を飯台に広げる。Aを混ぜて甘酢を作り、手早く混ぜ合わせる。

❸ ボウルに①の赤ジソを少しずつ広げる。その上にご飯をのせ、次に赤ジソと、交互に重ねる。

❹ 2〜3kgの重しをする。常温で2日ほどおき、かるく発酵させる。皿に盛り、好みで塩もみキュウリなどで飾る。
※発酵は気温に左右されるため、途中で発酵ぐあいを確かめる。夏場はできるだけ早く食べ切る。

暑い季節には
最高なのよ
文=井上宏美 写真=鈴木加寿彦





